B-HOT VOICE STUDIO  SINCE 2004
VOICEVOICE 

VOL. 99    2022年 5月

ようやく春が来たと思ったら、まるで真夏のような陽気で体調がおかしくなりそうですね。

気持ちを明るく保って、うたって、晴れる時に備えましょう!

-VOICE-

『Welcome To「横濱エアジン」, Welcome To ミヤマワールド!』    ざくみ

 

 私はずいぶん大人になってから横浜の奥地に移り住み、その後ジャズボーカルを習い始めた。すると、横浜にはジャズの生演奏が聞けるライブハウスが結構たくさんあることを知った。

そんなお店の中のひとつ、横浜の海にほど近い「馬車道」から少し入った一角にある、伝説のライブハウス「横濱エアジン」を、皆さまはご存知だろうか?創業53年目という老舗で、

店の前に置かれた年代物の黄色いペプシの看板が目印だ。そこからふっと見上げると一直線の階段、それを登って突き当たると、右側にまた一直線の階段、

途中にある居酒屋やカラオケの声に目もくれず上がって行くと狭い廊下が現れる。心の準備が整い、廊下の左奥、小窓の付いた木の扉を開けるとそこがエアジン、

とても不思議な世界だ。バッハが大好きな気のいいマスターが「いらっしゃーい」と迎えてくれる。

 

さて、その横濱エアジンで3か月に一度ほど、音楽のジャンルを超越したライブを繰り広げているのが、ミヤマ カヨコさん、ご存知、我らがジャズヴォーカルの先生である。

そしてエアジンのステージに立つミヤマ カヨコさんは、スタジオで歌を習う我々の想像の遥か上をいく別世界に観客をいざなうアーティストとして現れ、パフォーマンスを繰り広げる。

それがエアジンという不思議な空間に溶けていく。私はその世界にハマってしまった。

私が歌のレッスンを始めたころ、ミヤマ先生は美山夏蓉子さんとして、ジャズヴォーカルの世界ですでにその名を馳せておられた。ライブでのエネルギー溢れる歌声はとても魅力的だった。

その後、残念なことに私は遠方に引っ越して先生の元を離れ、十数年経って再び戻って来た時、美山先生はミヤマ カヨコに、そしてジャズヴォーカリストではなく「ヴォイス」になっておられた。

私にはそれがよく理解できなかった。えっ「ヴォイス」とはナンぞや?

 

そんな時、横浜でライブがあると聞き、初めて足を運んだのが横濱エアジンだった。音大出異色のチンドン屋さん、しげみさんとのDUOで展開される「リンラリンラミヤマ」の

世界はまさに声と音のエンターテインメントだった。ミヤマ先生は超高音から地獄の底から湧いてくるような低音まであらゆる声を駆使し、世界の民謡・浪曲・新内・義太夫節・クラシック、

そしてジャズやポップスなどなどジャンルを問わずひたすらミヤマ流に鍛え直して展開する。

 

その間、手作り三味線、鈴、駄菓子屋で売っているような音の出るおもちゃの音が臨機応変に繰り出し、しげみさんはチンドンの賑やかなリズムを刻むのみならず、

ピアノやサックスで更に音を積み上げていく。悲しそうな歌と共に一枚また一枚破いて捨てられる新聞紙、しげみさんの紙切り、そして最後には観客全員参加で「パレパレパン」の

リズムに乗って紙風船をいかにいい音で割るかを競ったところで大団円を迎える。「いやー、楽しかった」私はエネルギーをいっぱいチャージして長い階段を降りた。

「ヴォイス」という言葉への違和感も消えた。その後しげみさんのママデビューのため、このアホンダラ大久保楽派は取りあえず休業に。そして現在ミヤマ先生の相棒はベーシストの

田嶋真佐雄さんだ。ジャズのベースを聞きなれていた私は、田嶋さんのベースが奏でる深い音色と、楽器のあらゆる場所から多彩な音を自由自在に繰り出す奏法に驚いた。

それがミヤマ カヨコ流の自由奔放さと共鳴して新たな響きを生み出す。よくぞこんなピッタリの相棒さんが現れたものだと思う。この新しいDUOの醸し出す不思議で濃厚な音の世界は

ミヤマ先生の「バの5」から始まる「バ・シリーズ」のCDの中で表現されており、たくさんの方々が既にお聞きになったと思う。もちろんCDでもミヤマワールドを楽しむことはできるが、

ライブで体験するミヤマ田嶋DUOの世界はまた別物だ。ふたりが即興で奏でる声と音の渦に身を投げ出していると、宇宙をたゆたうような気分になってくる。すっかり染みついた

日常の生活から次第に心身が引き剥がされていく。即興が終わると楽譜が置かれ、例えば先日のライブでは、キャンディーズの「春一番」、そしてヴィヴァルディの四季から「春」、

更にロシア民謡「カリンカ」・チャイコフスキーの「白鳥の湖」と同時進行でプーチンへのおばちゃん的強烈なお説教が始まり、それから滝廉太郎の「花」へと移り、

ミヤマ流春の歌メドレーが続いてゆく。そしてソウルフルな「Spring Is Here」が心にグッと沁みたところでライブは終わる。音に満たされた濃厚な時間だった。

 

横浜にあるエアジンはお住まいから少々遠いかもしれないが、皆さまも不思議なライブハウスでのミヤマ田嶋DUOの溢れ出る唯一無二の世界をぜひ体験されてみてはいかがだろうか。

ミヤマ先生は近々CD「バの∞」のリリースを終えられた後、ライブ活動に主軸を移されると伺った。エアジン以外のいろんな場所でこのDUOの世界が味わえるようになるかもしれない。


 

今月のわたし

暖かくなって万歳!(すでに暑い!)  ←石田真弓     a春は何処へ?

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a・・・ミヤマこころの声

 

 ミヤマひと言アドバイス
                                                                                                                                                          
岩田京子さん     ロングトーンをノンビブラートでうたってみましょう。フレーズに前進力が必要です。

大石めぐみさん    歌詞の内容に合ったうたい方を考えましょう。ドラマチックだけだと単調になります。

Amiさん        声を発する場所を高くして、子音も高い位置で発声するように常に意識してください.      

はまのぞみさん   スペースの取り方とスピードの変化を研究してみましょう。今やれる事をしっかりと。

SARAさん      次のCDを視野に入れながら、レパートリーを考えて、じっくり取り組んでください。

sihosihoさん     目標があるといいですよ。コロナ次第ですが、ライブかセッション考えてみましょう。

石田真弓さん    バラード曲のうたい方がよくなってきましたね。大胆さも忘れずにうたってください。

新居恵美さん     「O」の時はノドの奥をもっと大きく開けて胸に響かせるように発声してみましょう。     

松田芳枝さん    バラード曲の時フレーズの最後の音を長く出してみましょう。うたが大きくなります。

Mackeyさん     Mackeyさんがうたわないのはもったいないです。発表の方法を考えてみてください。

桜井紀子さん     Anticipationができるようになるとノリがよくなります。声を高い所で出しましょう。

えみ子さん      テンポの速い曲では特に高い場所から発声しましょう。声自体にスピードがのります。

玉井美知子さん    全体的にもっとゆったりうたってください。意識して休符を入れるようにしましょう。

菅原悦子さん     特にフレーズの最初の音はダイレクトに出してみましょう。高い所を意識しましょう。

萩田早苗さん     長いスパンで計画しながら、いつかライブをやりたいという目標を達成してください。

丸田町かおりさん  いよいよ本番ですね。充分練習を積んできているので自信を持ってうたってください。

杉山敬子さん    BeBop曲を復習してみましょう。時間が経っているので感じ方も違うかもしれません。

YOUさん       YOUさんならではの雰囲気を大切にしてうたってください。曲を貯めていきましょう。

Yuriさん       ライブの誘いがあったら積極的にやってください。本番のための練習は力がつきます。        

liliさん        バラード曲を多めに練習してみましょう。色々なタイプの曲を練習していきましょう。

富田節子さん     手ごわそうな曲でも、手順を追って練習していけば必ず自分のものになっていきます。

ヒロさん        ゆったりたっぷり、焦らずにうたってください。特にバラード曲には我慢が必要です。

平野佐恵子さん   1曲にどんなに時間がかかっても構わないので、確実にできるまでやってみましょう。

空空さん        本当に基本的な要素を大事にしてうたうだけで、充分に聞かせるうたがうたえますよ。

ざくみさん      全身を使ってうたってみましょう。もっと強く発声し、はっきり発音してみましょう。

小野曜子さん      Welcome back! 忘れてしまったポイントを思い出して、更に上達を目指しましょう。

マリピーさん      Welcome! まずはライブを成功させましょう。それからじっくりやっていきましょう。


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