VOICE VOICE
VOL. 10 2007 年 5 月号
ようやく暖かくなって、気持ちも晴れ晴れとする季節になりましたね。身も心も軽やかに、新しい発見と挑戦の毎日を送りたいですね。きっと驚きと歓びが待ち構えているはずです。
◆VOICE◆
『歌い続けていくために』 鈴木麻美
B-HOT VOICE STUDIO のみなさんこんにちは!!浜松在住のヴォーカリスト、鈴木麻美です。
わたしはうなぎやの嫁をしながら、月に2〜5回くらいのペースで、地元を中心にライブ活動をしているヴォーカリストです。結婚して 16 年、子供はありません。
子供の頃から歌うことが大好きで、高校時代にバンドで歌い始めて以来ジャンルは変われど、ずっと歌い続けてきました。ジャズを志したのは、 30 歳の頃です。理由はきわめて不純でした。
「ジャズなら ” 一生 ” 歌い続けられるだろう」
わたしは一生歌い続けたかったのです。ジャズなら、年をとってこその味も出るし、バンドを維持しなくても、歌う機会や場所も、ありそうだと。
で、まずはジャズ・ヴォーカルを聴き始めました。しかし、エラもカーメンも、耳を素通りしていくのでした。ビリー・ホリディに至っては、「変な声、変な歌、」と思っていました。恥ずかしいことです。
わたしは、ジャズには向いていないのかもしれない・・・。そう思い始めた矢先、びっくりするような歌に出会いました。 Rachell Ferrell の超高速 ”Bye Bye Blackbird” 。
「・・・面白い!!こんな風に歌ってみたい!!」
その日から、すぽんと耳栓が抜けて、どんどんジャズ・ヴォーカルが入ってきました。ジャズが大好きになりました。エラも、カーメンも、ビリーも、近く、それでいて、とてもとても遠く感じるようになりました。そして、譜面を書き、セッションに通い、「なんちゃってジャズ」を歌い始めました。今から 10 年前のことです。
「一生歌い続けたい」そして「わたしが歌うとき、それを聴きたいといってくれる人がいてほしい」
テレビ、インターネット、ゲーム・・家から一歩も出ず、楽しめるものはたくさんあるのに、 CD や DVD で、歴史に残る名演だっていくらでも楽しめるのに、人様にお金と時間を使わせて、ライブハウスへ来てもらう。そして、楽しんで、喜んで、満足していただく。それを続けていく。この願いは、ひょっとしてとんでもない身の程知らずな望みなのかもしれないと思いはじめています。でもいくら自分が未熟な歌手であっても歌わずにいることはできないのです。苦しいことですが、仕方ありません。コレを業と呼ぶのでしょうか。
そんなわたしに、音楽の神様は、『美山夏蓉子先生との出会い』を授けてくれました。発音のこと、グルーヴのこと、今まで知らなかった大切なことを、先生はたくさん、わたしに教えてくださいます。そして、先生のレッスンを受けている最中、「なんて美しい曲なんだろう!」と、改めて思わされ、不意に涙がにじんでしまうことが、たびたびあります。なんで今までこの美しさに気づかずに歌っていたんだろう、と。
そのたびに、やはり道ははるか遠いことを再確認するのに、またそのたび、わたしは歩いていきたくなるのです。「本物のジャズ」を目指して
◇ 今月のわたし ◇
▼ お客に吸われたリバーブ、あげてください の一言が言えず、大後悔。音も自分の作品! # 鈴木麻美 そうそう。冬は特に注意!
▼(一句)ジャズが好き ああジャズが好き ジャズが好き #三沢ひろみ 恋の季節?
▼ 春は何もしなくても気分がウキウキ、うたがあるとさらにルンルン ♪# 石田真弓 やる気もマンマン!
▼歌う源は・気力、体力、集中力〜あと知力があれば・・・ #濱のぞみ 知力もあるし、魅力もある!
最近、少しだけ『ノリ』の楽しさを感じれるようになりました! #南ひろみ 気分もノッテる!
▼ 髪を切りました。風邪ひきそうです #加藤夕季 似合ってる!
▼ レッスン中の冷や汗と良い汗。どちらも刺激的です! # SARA あぶら汗もまた刺激的!
▼ 驚きました。唄うって重労働!でも楽しい。 #尹紀和 スポーツのようでもある!
▼ 曲を理解し、味わい、楽しむことを大切にしていきたいです #福島すみこ Enjoy !
▼ 私にとっての難曲に Try 。一歩踏み出せた気がします #中村亜海 Try and Error でいいのだ!
▼ レッスンテープは宝の山。何回も聴かなくちゃーと実感している今日この頃です #ヘレン・ベイカー 予習・復讐は欠かせない!
・・・美山こころの声
◆インフォメーション◆
三沢ひろみ: 5/6 (日) 新宿「シャンパーニュ」 19:00~
Tel: 03-3354-2002
5/15
(火) 国立「ハーバーライト」 20:00~
Tel: 042-577-5510
赤津アヤ: 5/18 (金) 国立「かろる」 20:00 チップ制
Tel: 042-577-3235
w/ ノブ平田 (P) 坂本剛士 (B)
5/30 (水) 渋谷「ベビートーク」 19:30~ 3 ステージ チャージ \2,500
Tel: 03-496-9396
w/ 伊原康二 (Org) 加藤泉 (G) 浅岡ゆう (Ts)
南ひろみ:
5/29 (火) 赤坂「 G's bar 」 (オリジナル、スタンダード曲を歌います)
SARA: 5/10 (木) 大宮「 Thoroughbreds 」 20:00~ チャージ \2,500
Tel: 048-648-9011
http://salavez.web.infoseek.co.jp
6/9 (土) 渋谷「 Baby Talk 」 19:30~
Tel:
03-3496-9396
http://www.ozsons.com/babytalk/
6/22 (金) 立川「 Half Tone 」 19:30~ チャージ \2,000
Tel: 042-525-3336
http://www007.upp.so-net.ne.jp/halftone/
中村亜海: 5/18 (金) 国立「ハーバーライト」 21:00~
Tel: 042-577-5510
内山夏生: 5/23 (水) 馬車道「キングスバー」
Tel: 045-671-1601
http://kings.bufsiz.jp/
6/19 (火) 六本木「ミスティ」
Tel: 03-5410-5413
http://www.misty-jazz.jp/
♪ 美山ひと言アドバイス ♪
赤津アヤさん 1曲ごとに、時間をかけてじっくり仕上げていきましょう。苦手な箇所は、特に繰り返し、繰り返し練習するといいですよ。思い込んでしまわないように。
ヘレン・ベイカーさん 以前練習した曲をまた取り出してみるのは、とてもいいですね。新しい発見があるし、今度はこうやってみようという意欲も湧いてきますね。この調子で。
天宅しのぶさん 簡単そうで、つまらないと思える曲でも、ちゃんと向かい合うと、案外むづかしいもんですよね。あらためて取り組んでみるのはいい考えだと思いますよ。
磯部崇史さん うたうのが楽しいという気持ちが前進につながっていますね。ギターの練習もがんばってやってください。これからが楽しみですね。いい曲がたくさんありますよ。
ドリス伊東さん 地道な努力を怠らないドリスさん。着実に結果が出ていますね。ひと前でうたうチャンスはこれからも大事にしてください。力がつきますからね。
岩田京子さん うたうことが楽しくなってきましたね。力を抜くことを覚えたら、もっと楽しくなりますよ。ギターとのデュオは、そのためにもいいチャンスだと思います。
大石めぐみさん どんなに忙しくて疲れていても、心の底からうたが好き、という気持ちが声に現れていますね。それにはとても大きな意味があります。うたい続けてください。
小畑令子さん 注意したことにすぐ対応できるようになりましたね。メロディーフェイクは、音の使い方よりもリズムに重点を置くといいですよ。英語のリズムも含みます。
加藤夕季さん ゆっくり、じっくり、着実に、という姿勢がいいですね。今のペースでやって行きましょう。レパートリーのバランスをチェックしてみるといいですね。
川上静恵さん 英語を発音するときの力の抜け具合がいいですね。これは絶対に活かすべきです。スムーズな発音はバップチューンのヴォーカリーズに向いていると思います。
河村留理子さん 具体的に問題意識を持ってレッスンに臨んでいるのがいいですね。プロとしての自覚が出てきたと思います。アレンジに拘る前にまず曲と向き合ってください。
堀口玲子さん 何年か前に練習した曲をもう一度やってみると、以前より吸収するのが早いのがわかりますね。それを自信にしてください。好きな曲を増やしましょう。
K ソニックスさん 向上心を持ち続けているからこそ、今まで気がつかなかったことを発見できて、それが向上心につながるのだと思います。この調子でこれからも行きましょう。
SISTER さん 周囲の雑音に悩まされないでください。行く手を阻まれてしまいます。焦りは禁物です。じっくり着実にやることこそ、一番の近道だと思います。
鈴木麻美さん 力のあるミュージシャンとのライブはレベルアップの大きなチャンスです。経験からしか得られないものがたくさんあります。それを自信につなげてください。
TONKO さん 発声がとてもよくなりました。あまり思い悩まないで、今の調子でうたっていってください。周囲の声に惑わされないように。思い込みほど怖いものはありません。
三沢ひろみさん 体調を整えて、元気になって、気分をリフレッシュして、復帰してください。ジャズの本質は、自然発生的な自在性と前進力です。ときには気楽さも必要です。
中村亜海さん さぐるようにうたっていると、聴いている人に伝わりません。失敗を恐れず、批判を気にせず、とにかく外に向かって出し切ってしまいましょう。
本間由紀子さん 6月のライブが楽しみですね。新しい経験で、うたうことがもっと面白くなりますよ。きれいな声を活かすために、極力ビブラートを抑えるといいですよ。
前田ひろみさん 身についてしまったクセをとるのはなかなか骨の折れるものです。常にチェックすることが大切です。発声についても、英語の発音についても同じです。
室田せい子さん スタンダード曲のリズムの乗り方が大分スムーズになってきました。一度コツを掴むと後が楽です。日本語歌詞への挑戦は、是非続けてください。
南ひろみさん トーンは一色より多いほうが、音楽がより豊かになります。深みのある声が加われば、表現の幅が更に広がります。今の努力は必ず実りますよ。
山崎千晴さん 肉体的な変化だけではなくて、精神的な変化も声には大きく影響しますね。でも今はむしろ声に拘らずに曲そのものと向き合ってみるといいと思います。
濱のぞみさん 力の抜きどころを覚えると、表現に一層の幅ができます。1曲1曲の中で、ドラマを描くように、感情の起伏を盛り込んでいくといいですね。
藍さん 新しい環境に馴れるまで色々と大変だと思いますが、焦らずにコツコツと練習を続けてください。自然体で歌えている今の感じを大切にしてほしいです。
SARA さん 地道に努力していることが着実に結果につながっています。英語の発音もスムーズになってきました。バランスを考えてレパートリーを増やしましょう。
sihosiho さん 完璧にできなければいけない、なんて考えないでくださいね。これでいいということは一生無いのですから。リラックスして楽しんでください。
テラピーさん メロディーフェイクや、スキャットは、素晴しい演奏を集中して聴きながら一緒にうたってみると、耳と身体がだんだんとやり方を覚えていきます。
染谷ひろ子さん 発声の壁を越えたようですね。このまま行きましょう。リズムの勉強は、まずは耳からです。思い込みをなくして、よく聴くことからはじめましょう。
Ayako さん うたのレベルがぐんと上がりました。ライブでの自信もついて来たようですね。課題はむしろピアノでしょう。そして印象的な歌詞をどれだけ書けるかですね。
野地恵子さん 下顎の力が抜けるようになると、発声がもっと楽になって、トーンも柔らかくなります。ふわりと力を抜くところがあると、うたに表情が出て来ますよ。
今泉庸子さん 律儀な印象が少しづつ薄らいできましたね。もっとルーズになってもいいですね。ギターだけで歌っているCDを聴くのもヒントになるかもしれません。
石田真弓さん 枠を飛び越えてうたいたい、という気持ちは大切です。サックスの演奏も同じです。どちらもたくさんCDを聴いて飛び越えるための貯金をしてください。
竹島千絵さん 英語のリズムに慣れていくと、フレージングがもっとなめらかになります。楽器のCDを聴くときにはアーティキュレーションに注意して聴くといいですよ。
新居恵美さん 仕事が忙しくて大変だと思います。焦らずにゆっくり行きましょう。バラード曲にも色々なタイプがあります。苦手意識を持たずにトライしてください。
成宮美保子さん 力の抜きどころが少しづつ掴めて来ましたね。うたが一本調子にならずに、メリハリがついてきました。メロディーの特徴をつかむようにしましょう。
吉村早織さん 発声はとてもよくなっていますよ。英語の発音にも気をつけているのがわかります。自分の思っている3倍くらい大げさに表現してみるといいですよ。
守下裕美子さん 持久力がついてきました。基礎は大切ですが、きちんと歌おうと考えると、窮屈な表現になってしまいます。伝えようとする気持ちが何より大切です。
松田芳枝さん ピッチが安定してきて、声質も柔らかくまろやかになってきました。強い感情表現だけでなく、もろくはかなげな気持ちも表現できるといいですね。
Mackey さん いつも使っている音域の枠からはみ出してうたってみると、新しい発見がありますよ。練習で色々ためしてください。考えるよりまず実践です。
麻依子さん ハードな仕事で大変だと思います。うたうことで気分が晴れるといいですね。練習時間がなくても、レッスンの録音を聴いておくだけでも違いますよ。
エイトさん 発声は以前よりずっとスムーズになっていますよ。軽さと明るさが出てきました。歌詞をよく読んで、ストーリーを思い描くようにしてください。
水谷園子さん 忙しくてなかなか時間が作れないと思いますが、ゆっくりと自分のペースで続けてください。練習してみたい曲をいくつか選んでおくといいですね。
ちえさん 意欲満々でいいですね。魅力的で想像力をかき立てるスタンダード曲がたくさんあります。次のコンサ−トに向けて今から準備していきましょう。
正田亜八香さん セッションするチャンスが出来てよかったですね。実際にバンドでうたってみると、また色々な発見があります。疑問点があればどんどん質問してください。
酒井由美子さん 明るく弾ける曲がいいですね。とても合っています。でもそのうちに、ちょっとブルーな気分の曲も練習しましょう。幅が広がっていいですよ。
西村祐子さん ちょっとくらいルーズでも構わないんですよ。ちゃんとうたおうとすると緊張してしまいます。曲そのものを楽しむようにするとリラックスできますよ。
福島すみこさん 下顎の力を抜くようにすると発声が楽になります。鏡を見ながら練習してみてください。からだの緊張が大分とれてきました。動きながらうたってください。
上田桂子さん 発声に関してはあまり心配することはありません。曲そのものへ意識を向けてください。歌詞からドラマを思い描いて、ヒロインになり切ってみましょう。
山浦知子さん 忙しいのでなかなか練習する時間がないと思いますが、レッスンの録音を聴いておいてください。集中できるようになれば、進歩は速いと思います。
石井章子さん 仕事が忙しくて大変ですね。自分のペースで続けてください。姿勢がよくなれば発声はもっと楽になります。これは普段から注意しておくといいですよ。
黒澤京子さん ちゃんとうたわなくては、と考えないでください。曲を楽しんでください。そうすれば今よりもっと軽やかで明るくうたえるようになりますよ。
尹紀和さん 力みの無い、温かく空気感のある声質を活かして行きたいですね。練習したい曲をピックアップしておいてください。その中から選んでいきましょう。
渡辺佐知子さん わずかな時間で発声がぐんとよくなりました。本来持っている不思議なムードが表に出てきました。この個性を大事にして、一歩一歩進みましょう。
Settima さん 発声がぐんとよくなりました。発声と同じように、うたについても自分で作ってきた枠を取り払って、新たな持ちで取り組んでいきましょう。
KENZO さん 新たなジャンルへの挑戦で、戸惑うこともたくさんあると思います。疑問点はどんどん質問してください。初めは一歩づつ着実にやっていきましょう。